【WHOとは?】世界保健機関についてわかりやすく解説!

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国際・政治

WHOとは

WHOは、World Health Organization(世界保健機関)の略称で、国際連合の専門機関です。1946年、ニューヨークで開かれた国際保健会議において世界保健機関憲章(Constitution of the World Health Organization)が採択されました。そして、このWHO憲章は1948年4月7日に発効しました。

WHOはこの憲章に基づいて設立され、その目的は、「すべての人々が可能な最高の健康水準に到達すること(WHO憲章第1条)」です。日本は1951年に加盟しました。2023年4月現在、WHOの加盟国等は194か国と2準加盟地域(プエルトリコ(米国の自治領)とトケラウ諸島(ニュージーランドの自治領))です。

2020年1月30日、WHOの事務局長は、COVID-19(新型コロナウイルス)の緊急事態を宣言したけど、感染源の存在が疑われた中国との取引や中国への渡航を制限する必要ないと発言したんだ!これに対し、緊急事態宣言の遅延や渡航制限の不必要などの発言が、世界中での感染拡大を招いたとの批判があったんだ!

WHO憲章の前文

この憲章の当事国は、国際連合憲章に従い、次の諸原則がすべての人々の幸福、円満な関係及び安全保障の基礎であることを宣言します。

健康とは、完全に肉体的、精神的及び社会的な福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の状態ではないということではありません。

達成できる最高水準の健康に恵まれることは、人種、宗教、政治的な信条、経済的又は社会的な条件で差別されることなく、あらゆる人間の基本的な権利のひとつです。

すべての人々の健康は、平和と安全保障を達成するうえで基本的なことであり、個人と国家の全面的な協力があるかどうかにかかっています。

どの国が健康の増進と保護を達成しても、すべての国にとって価値あることです。健康の増進と疾病、特に伝染病の対策が、国々において不均等に進むことは共通の危険です。

児童の健全な発育は基本的に重要なことです。変化する全般的な環境に順応して生活する能力は、このような発育に不可欠です。

医学的、心理学的な知識や関連する知識の恩恵をすべての人々に広げることは、健康の完全な達成にとって不可欠です。

一般の人々の知識に基づいた見解や積極的な協力は、人々の健康を改善するうえで最も重要です。

各国の政府は、適切な保健や社会的な対策を講じることによってのみ実現できる国民の健康に責任を持ちます。

これらの原則を受諾する。そして、すべての人々の健康を増進及び保護するため、相互にかつ他の国々と協力することを目的として、締約国は、この憲章に同意して、ここに国際連合憲章第57条(国際連合の専門機関)の専門機関として、世界保健機関を設立します。

WHOの任務

・国際保健事業において指導的かつ調整的な機関として行動すること。

・国際連合、専門機関、政府の保健行政機関、専門の団体及び適切と判断される他の機関との効果的な協力を築き、維持すること。

・要請に応じて、保健業務を強化することについて各国政府を支援すること。

・各国政府の要請又は受諾に応じて、適切な技術援助及び緊急時の必要な支援を行うこと。

・国際連合の要請に応じて、信託統治地域の人々のような特別な集団に保健の業務や施設を提供すること又は提供することを支援すること。

・疫学的及び統計的な業務を含む、必要とされる行政的及び技術的な業務を確立し、維持すること。

・伝染病、風土病及び他の疾病を撲滅するための事業を奨励し、促進すること。

・必要な場合には、他の専門機関と協力して、不慮の傷害の防止を促進すること。

・必要な場合には、他の専門機関と協力して、栄養、住宅、衛生、レクリエーション、経済又は労働の条件や環境衛生の他の側面について改善を促進すること。

・健康の増進に貢献する科学的及び専門的な団体相互間の協力を促進すること。

・国際的な保健事項に関して、条約、協定及び規則を提案し、勧告を行うこと、そして、それによって、この機関に割り当てられる任務を実行し、この機関の目的に合致すること。

・母子の健康と福祉を増進し、変化する全般的環境に順応して生活する能力を育成すること。

・精神的な健康の分野における活動、特に人間関係の調和に影響する活動を促進すること。

・保健の分野における研究を促進し、実施すること。

・保健、医療及び関連する職業において教育及び研修の水準の改善を奨励すること。

・必要な場合には、他の専門機関と協力して、予防及び治療の観点から、病院業務及び社会保障を含めて、公衆衛生及び医療に影響する行政的及び社会的な技術を研究し、報告すること。

・保健の分野における情報、助言及び援助を提供すること。

・保健事項に関して、すべての人々の間に、知識に基づいた一般の見解を広めるように支援すること。

・疾病、死因及び公衆衛生業務の国際用語表を作成し、必要に応じて改正すること。

・必要に応じて診断方法を標準化すること。

・食品、生物学的製品、医薬品及び類似の製品に関して国際基準を作成、確立及び推進すること。

・一般的に、この機関の目的を達成するために必要なすべての行動をとること。

WHOの組織

WHOの本部はスイスのジュネーブにあります。最高意思決定機関は、全加盟国等(194か国と2準加盟地域)により構成されている世界保健総会(World Health Assembly: WHA)です。総会は毎年1回5月にジュネーブで開催されます。

総会では、事業計画、予算の決定、執行理事国の選出などを行います。総会の下部機関として執行理事会があります。理事会は、総会で選出された34か国が推薦する執行理事によって構成されています。

理事会は、毎年2回、1月と5月に開催され、総会に対して助言や提案を行ったり、総会で決定された事項を実施したりすることが主な役割です。また、事務局には総会で選出される事務局長がいます。

地域機関としては、意思決定機関の地域委員会と実施機関の地域事務局があります。世界各地には、6つの地域事務局(米州、アフリカ、南東アジア、欧州、東地中海、西太平洋)と約150か所の事務所があります。

地域委員会は、地域事務局に所属している加盟国等の代表によって構成されています。日本は西太平洋地域事務局に所属しています。同事務局はフィリピンのマニラにあります。

日本にはWHOの事務所はありませんが、健康開発総合研究センターが神戸市にあります。同センターはWHO本部直轄の研究機関です。




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