【ベンチャーキャピタル(VC)】についてわかりやすく解説!

当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。

経済・科学

ベンチャーキャピタルとその目的

ベンチャーキャピタル(Venture Capital)は、VCと略して呼ばれることもある投資会社のことです。ベンチャーキャピタルは、有望な企業を見つけ出して、その企業が未上場(証券取引所に株式を上場していないこと)の段階において、その企業の株式を取得(購入)して資金を提供します。

同時に、ベンチャーキャピタルはその企業が成長して価値を高めることを支援します。そして、ベンチャーキャピタルは、その企業が株式を上場したときには、取得した株式を売却して、その値上がりによる利益(キャピタルゲイン)を獲得することを目的としています。

また、大手企業などがその企業を買収した際には、ベンチャーキャピタルは、買収元の大手企業などに株式を売却して利益を獲得する場合もあります。すなわち、ベンチャー企業やスタートアップ企業のような新興企業(未上場の企業)は、担保の提供などの融資条件を整えるのが難しいため、銀行などの融資では十分な資金を得られないことが多々あります。

その場合、ベンチャーキャピタルは、その企業の成長を見越して、未公開株式を購入することによって十分な資金を提供します。そして、ベンチャーキャピタルは、投資先企業に対して経営の仕方や事業の戦略などについてコンサルティングを行います。

このように、ベンチャーキャピタルは、資金提供した企業の価値を高めるため、経営や事業などに対しても支援を行います。つまり、ベンチャーキャピタルは、投資先企業が成長して株式の上場を果たすことを促します。

ベンチャーキャピタルは、投資先企業に対する経営支援などを通してその成長を助けることによって、投資のリスクを減らすだけでなく、株式を売却した際の利益の最大化を図ります。しかし、投資先企業が上場を果たせなかった場合には、その企業には返済義務はないので、ベンチャーキャピタルは投資した額を失う可能性もあります。まさにハイリスク・ハイリターンの事業とも言えます。

ベンチャー企業とは、独自の技術や発想によって、新規事業を開拓する新しい企業のことだよ!そして、ベンチャー企業は、着実に成長することを期待されているよ!一方、スタートアップ企業とは、革新的な技術や発想によって、ゼロから社会に新しい価値を生み出したり、変革をもたらしたりするビジネスモデルを構築する企業のことだよ!そして、スタートアップは、新たな市場を開拓して、短期間で急成長することを期待されているよ!スタートアップ企業はベンチャー企業の1つとも言えるね!

ベンチャーキャピタルの仕組み

ベンチャーキャピタルの運営は、専門の投資ファンド(投資事業組合)を設立して行われます。一般的に、ベンチャーキャピタルは、投資ファンドのマネージャーとなって、銀行、証券会社、保険会社などの大口投資家や個人投資家から投資資金を集めます。

そして、ベンチャーキャピタルは、先に解説したように、資金を必要とする一方で、成長が期待できる有望なベンチャー企業やスタートアップ企業を見つけ出して、その企業の未上場株を購入することによって投資を行います。

ベンチャーキャピタルは、投資先企業が成長してその価値を高め株式を上場した際には、保有している株式を売却して利益を得ますが、その売却益を資金提供者である投資家に分配します。そして、ベンチャーキャピタルはその一部を成功報酬として受け取ります。

また、大手企業などが投資先企業を買収したときも、ベンチャーキャピタルは同じ仕組みで利益を分配して報酬を受け取ります。なお、大手のベンチャーキャピタルの場合は、潤沢な自己資金を有しているため、投資家から資金を集めることなく、ベンチャー企業などに投資することもあります。

ベンチャーキャピタルからの資金調達のメリット

ベンチャーキャピタルからの資金調達は、先に解説したとおり、資金を必要とする企業が株式を売却して行うことになるので、銀行などから借り入れる場合と異なります。つまり、担保の提供などの融資条件はありません。

すなわち、投資を受ける企業は、将来の成長と株式の上場を期待されますが、銀行などの融資よりも多額の資金を容易に調達することができます。そして、企業は、自社株をベンチャーキャピタルに売却することによって資金の調達を行うため、ベンチャーキャピタルが出資した額を返済する必要もありません。

また、企業は、株式の上場に向けて、ベンチャーキャピタルから経営のノウハウや戦略について助言や指導などを受けます。そのため、より確実に上場を目指すことができます。

ベンチャーキャピタルからの資金調達のデメリット

ベンチャーキャピタルは、投資先企業が株式を上場できるようにするため、経営のノウハウについて助言や指導などを行いますが、それが経営への過度の干渉になる場合もあります。そして、ベンチャーキャピタルは、投資するために企業の株式を取得するので、投資先企業の株主になります。

そのため、ベンチャーキャピタルが株主として持つ議決権(経営方針などについて決議する権利)の割合によっては、投資を受けた企業は、ベンチャーキャピタルの方針に従った経営を強いられることにもなります。

さらに、ベンチャーキャピタルは、その事業目的から投資額の回収と利益の獲得を早期に追求する傾向があります。そのため、投資先企業の成果がなかなか出ない場合には、ベンチャーキャピタルは、投資先企業に対して株式の買い戻しを求めて、投資から撤退することにもなりかねません。

また、企業は、ベンチャーキャピタルから資金調達する場合、株式を新たに発行して売却することになります。すなわち、株式の総数が増えるため、企業の持ち株比率は低下することになります。そして、企業が調達する資金を増やせば増やすほど、ベンチャーキャピタルは、保有する株式(議決権)の割合も増えるため、経営における発言権を高めることになります。

ベンチャーキャピタルの種類

ベンチャーキャピタルには、独立系、金融機関系、大学系、事業会社系、政府系、地域系、海外系のベンチャーキャピタルがあります。

独立系とは、親会社などの支援がないため、独自の資本で運営されているベンチャーキャピタルのことです。そのため、独立系ベンチャーキャピタルは、特定の企業などに縛られることなく投資活動を行えることが特徴です。例としては、サムライインキュベートやグロービスキャピタルパートナーズなどがあります。

金融機関系とは、銀行、証券会社、保険会社などを母体として設立されたベンチャーキャピタルのことです。金融機関系ベンチャーキャピタルは、資金力がある金融機関を母体としているため、大規模な投資を行えるのが特徴です。例としては、三菱UFJキャピタルやニッセイキャピタルなどがあります。

大学系とは、大学が直接運営するベンチャーキャピタルのことです。大学系ベンチャーキャピタルは、大学や研究機関から生み出された研究成果や技術などを商業化することを目的としているベンチャー企業などに投資します。例としては、東京大学エッジキャピタルパートナーズや慶應イノベーションイニシアティブなどがあります。

事業会社系とは、大手企業が運営の主体となっているベンチャーキャピタルのことです。事業会社系ベンチャーキャピタルは、主として、自社にない視点や知見などを取り入れて自社の成長につなげたり、新しい技術を導入したりするためにベンチャー企業などに投資します。例としては、NTTドコモベンチャーズやフジスタートアップベンチャーズなどがあります。

政府系とは、国や地方公共団体の公的資金を利用して運営されるベンチャーキャピタルのことです。政府系ベンチャーキャピタルは、国内の技術革新や産業育成を主な目的として、国などの政策に基づきベンチャー企業などに投資するのが特徴です。例としては、DBJ(Development Bank of Japan)キャピタルやINCJ(Innovation Network Corporation of Japan)などがあります。

地域系とは、特定の都道府県や市町村に所在している企業に投資するベンチャーキャピタルのことです。地域系ベンチャーキャピタルは、地域の産業振興や技術革新を支援するため、地元の有望な中小企業などに融資します。例としては、北海道ベンチャーキャピタルや東北イノベーションキャピタルなどがあります。

海外系とは、海外の企業や外資系企業が運営したり、親会社になったりする外国資本のベンチャーキャピタルのことです。海外系ベンチャーキャピタルは、色々な国々で投資を行っており、投資の規模も大きく、客観的な合理的判断で投資するのが特徴です。例としては、セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)やDCM(Doll Capital Management)があります。



コメント

タイトルとURLをコピーしました