GAFAの意味
GAFA(ガーファ)とは、米国の巨大IT企業のイニシャル(頭文字)をつなげた造語です。すなわち、Google(グーグル、親会社はAlphabet)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック、2021年10月に社名をMeta(メタ)に変更)、Amazon(アマゾン)の4社のことです。
この4社にMicrosoft(マイクロソフト)を加えてGAFAM(ガーファム)と呼ぶこともあります。ただし、これらの呼び名は和製英語ですから、米国などの海外では使われていません。米国では巨大IT企業をBig Tech(ビッグ・テック)と呼んでいます。
パソコンを操作するときにはOS(オペレーティング・システム)が必要不可欠だよね!Microsoftは、Windows(ウィンドウズ)というOSで有名な世界最大手のソフトウェアの会社だよ!Microsoftは、1975年にビル・ゲイツとポール・アレンによって設立されたんだ!
また、米国にはFAANG(ファング)という呼称もあります。FAANGとはFacebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Netflix(ネットフリックス)、Google(グーグル)の5社の総称です。
Netflixは、1997年に郵送のDVDレンタル事業としてリード・ヘイスティングスとマーク・ランドルフによって創業されたんだ!Netflixは、2007年にストリーミング配信サービスを始めてから、今では映画、ドラマ、アニメ、ドキュメンタリーなどを世界中で配信する大人気の動画配信会社になったんだ!
GAFAが持つ特徴
GAFAの4社は、デバイス(情報端末や周辺機器)を販売するほか、インターネットの検索エンジン、OS(オペレーティング・システム)、アプリケーション、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、Eコマース(インターネットショッピングなど)、音楽や動画の配信などのサービスを提供しています。
GAFAの4社は、それぞれがプラットフォームを活用したインターネット関連のビジネスで莫大な利益を得ています。プラットフォームとは、ソフトウェアを動かす基盤、つまり、WindowsやMacOSなどのオペレーティング・システムのことです。
また、一般的には、アプリケーション、SNS、インターネットショッピング、音楽や動画の配信などのサービスを提供するサイトをプラットフォームと呼ぶことがあります。いずれもサービスを提供するために必要な土台となる環境です。
GAFAの4社は、このようなプラットフォームを使ったビジネスを世界で展開しています。今では、世界中で利用されているGAFAそれぞれのプラットフォームは現代のデジタル社会において必要不可欠なインフラとなっています。
すなわち、世界中で多くの人が、AppleのiOSを搭載したiPhoneやGoogleのAndroid OSを搭載したスマートフォンを使ったり、Googleで検索したり、FacebookやInstagramでSNSの情報発信や交流を行ったり、Amazonのネットショッピングやクラウドサービスを利用しています。
さらに、GAFAは、それぞれのプラットフォームから収集した膨大なデータ(ビックデータ)をビジネスの拡大や開拓に活用して著しい成長を遂げています。そのため、GAFAの4社は2024年の世界時価総額ランキングにおいてトップ10に入っています。
そして、GAFAのこのような事業規模の拡大と収益の増大は、世界経済にも影響を及ぼすほどになっています。一方で、巨大企業となったGAFAの各社によって独占的又は排他的な事業活動が行われているとの指摘もなされています。また、各社によって収集されている個人データなどのビックデータを利用する方法も問題視されています。その結果、GAFAに対する規制の必要性が各国で取り上げられています。
Google(グーグル)
Googleは、1998年にラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって設立された米国の企業です。Googleは、2015年に新設された持株会社Alphabetの完全子会社になりました。Googleは、「ググる」でよく知られている世界最大の検索エンジンサービスを提供しています。
そして、Googleは、インターネット上で、AdSenseやAdWordsという広告配信サービス、Gmailというメールサービス、Driveというデータ保存サービス、Mapsという地図サービス、Playという各種コンテンツ(音楽、映画、ゲームなど)の配信サービスなどを展開しています。
また、スマートフォンやタブレットにはGoogleのAndroid OSが使用されています。このようなGoogleの様々なサービスは世界中で多くの人々によって利用されています。Googleは、サービスの利用者から収集したビックデータを分析して、効果的に広告を配信するために活用しています。そして、Googleではこの広告事業による利益が大部分を占めています。
Apple(アップル)
Appleは、1976年にスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックによって設立された米国の企業です。Appleは独自のOSを搭載したデバイスを開発、製造、販売しています。それには、iPhone、Mac、iPad、Apple Watch、iPodなどの名称で知られているスマートフォンやパソコンなどの製品があり、世界中で使用されています。
Appleでは、これらの製品の販売利益が大部分を占めています。また、Appleでは、音楽、ゲーム、動画、アプリケーションなどのデジタルコンテンツも販売されています。これらは、Appleの Music、App Store、iTunesなどで提供されています。
さらに、Apple Payは、iPhoneやApple WatchなどのApple製品にクレジットカードなどを登録して、お店などで決済ができるサービスです。Appleは、プラットフォームなどから収集した膨大なデータを分析してマーケティングなどに活用しています。
Facebook(フェイスブック)
Facebookは、2004年にマーク・ザッカーバーグが立ち上げたSNSです。2021年10月に社名をFacebookからMetaに変更しました。MetaはFacebookやInstagramなどのSNSを運営しています。Metaは世界最大手のSNS運営会社でその利用者数も世界最大です。
そのため、Metaはその利益のほとんどを広告事業から得ています。また、Metaは、SNSの利用者から収集した膨大な個人情報を分析して広告事業などに活用しています。さらに、Metaは、メタバース(インターネット上の仮想空間)事業の拡大に向けて、VR(Virtual Reality)やAR(Augmented Reality)などメタバース関連の研究開発を進めています。
VRとは仮想現実を体験できる技術のことです。ARとは、拡張現実のことで、現実世界の映像などにデジタル情報を合成して現実世界に仮想空間をつくり出す技術のことです。
Amazon(アマゾン)
Amazonは、1995年にジェフ・ベゾスがオンライン書店としてスタートした企業です。Amazonは、インターネット通販としてよく知られている世界最大級の品揃えや売上を誇るオンラインストアを運営しています。Amazonは通販以外にも幅広く事業を展開しています。
例えば、Amazon Primeというサブスクリプションサービス(定額料金を支払って商品やサービスを一定期間利用できるサービス)を提供しています。すなわち、Amazon Primeの会員になると、映画や音楽などの配信サービスを好きなだけ利用することができます。
また、Amazonは、AWS(Amazon Web Service)というクラウド・コンピューティング・サービスを提供しています。クラウド・コンピューティング・サービスとは、インターネットを通じてITインフラを利用できるサービスのことです。世界中で多くの企業がAWSを利用しています。AmazonはこのAWSを主力事業として位置付けています。
さらに、AmazonはKindleという電子書籍リーダー(読書専用端末)を販売しています。Amazonでは、インターネット通販の売上が全体の約半分を占めていますが、利益は多くありません。一方、AWSが利益を伸ばしており、多くの利益をここで確保しています。Amazonもまた、Eコマースなどから得られるビックデータを分析してマーケティングなどに活用しています。
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