【ファイブ・アイズとは?】5か国によるスパイ活動!わかりやすく解説!

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国際・政治

ファイブ・アイズ

米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドというアングロ・サクソン系の英語圏5か国は、UKUSA(ユークーサ)協定(United Kingdom – United States of America Agreement)に基づいて、共同してスパイ(諜報)活動を行い、入手した情報を共有しています。

5か国の間で共有されている文書には、「AUS/CAN/NZ/UK/US EYES ONLY(オーストラリア/カナダ/ニュージーランド/英国/米国の目のみ)」と記載されているため、この同盟関係をファイブ・アイズ(Five Eyes)と呼んでいます。

UKUSA協定とは、米国をはじめとする5か国が、共同してシギント(SIGINT: Signals intelligence)と言われている諜報活動を行うための取り決めです。シギントとは、通信、電磁波や信号などを傍受して、収集した情報を分析する諜報活動のことです。

ファイブ・アイズの経緯

第二次世界大戦中、米国と英国は、敵国であるドイツや日本の通信を傍受するため、協力関係を構築していました。

1946年、米国と英国は、この協力関係をソ連との冷戦に備えた枠組みに見直して、BRUSA(ブルーサ)協定(Britain – United States of America Agreement)を締結しました。

1948年、カナダが加盟しました。

1954年、UKUSA協定に名称を変更しました。

1956年、オーストラリアとニュージーランドが加盟しました。

その後も、UKUSA協定に基づき、米国の国家安全保障局(NSA: National Security Agency)や英国の政府通信本部(GCHQ: Government Communications Headquarters)などの5か国の情報機関は、世界中において諜報活動を行っていましたが、協定の存在や内容は隠されたまま、活動が行われていました。

2010年、UKUSA協定の関連文書が一部公開されました。

2013年6月、NSAに勤務するエドワード・スノーデンは、シギントという諜報活動の実態に関する膨大な機密資料を漏洩しました。これにより、米国のシギント能力などが暴露されたため、米国をはじめとする5か国の国益に甚大な損害を与えました。その後、スノーデンは、逮捕を逃れて、ロシアに事実上亡命しました。

ファイブ・アイズの諜報活動

米国を中心にして、5か国の諜報機関は、Echelon(エシュロン)と呼ばれる通信傍受を目的としたコンピューター・ネットワーク・システムを運用しています。これにより、世界中の無線、電話、ファクシミリ、インターネットなどの通信を傍受しています。そして、NSAなどが、取得した情報を集約・分析して、5か国の間で共有しています。

NSAは、ファイブ・アイズの諜報活動として、次の活動を行っていると言われています。 PRISM(プリズム)と呼ばれているインターネット監視システム(US-984XN)によって、米国の大手IT企業、すなわち、Microsoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)、Apple(アップル)、Meta(メタ、旧フェイスブック)などが提供しているサービスを利用している人たちの文書、画像、通信などのデータ記録を収集・分析して、安全保障に対する脅威の有無を監視しています。

また、アップストリーム・コレクションという諜報活動を行っています。アップストリームとは、通信回線を通して、個々の端末などからサーバなどへ流れるデータや信号のことです。米国には、基幹ケーブルなどの通信回線が集中しています。そのため、世界中から送信されるデータは、大部分が米国を経由しています。NSAは、これらの回線から情報を直接収集しています。

そして、NSAは、エックス・キースコアというプログラムによって、インターネット上の個人(外国人)のメール、チャット、閲覧記録や検索履歴などの情報を収集することができます。さらに、NSAは、個人のパソコンやスマホにアクセスしてから、遠隔操作でカメラなどを起動させることによって、盗撮や盗聴もできると言われています。

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