ピーナッツの栄養素
ピーナッツは、スーパーなどのお菓子のコーナーでも販売していますが、健康に効果がある多くの栄養素を含んでいます。具体的には、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンB1、ナイアシン、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などが含まれています。
ピーナッツには、薄皮にも重要な栄養素が含まれています。そのため、薄皮をむかずに食べることをおすすめします。薄皮のついている素煎りのピーナッツも売られています。素煎りであれば、塩分などの摂り過ぎを気にせずに食べることができます。
また、ピーナッツは、低GI(グリセミック・インデックス)食品です。GIとは、血糖値が上昇する値を示した指標です。GI値が高い食品ほど血糖値が上がりやすくなり、GI値が低い食品ほど上がりにくくなります。
すなわち、ピーナッツは、血糖値が上がりにくいので、脂肪をつくり出すインシュリンの分泌も抑えられます。このように、ピーナッツは、食べても太りにくい食品として、ダイエットの効果も期待できます。次に、ピーナッツの主な栄養素と健康への効果について解説します。
ピーナッツは、脂質が多く、カロリーも高いので、
ダイエットには向かないと思っていたけど、
ダイエットの効果が期待できるね！
ピーナッツのたんぱく質の効能
タンパク質は、三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物(糖質))のひとつです。タンパク質は、身体をつくる大切な栄養素として、多くの種類の良質なアミノ酸を含んでいます。ピーナッツに含まれている主なアミノ酸とその効能は次のとおりです。
トリプトファンは、必須アミノ酸のひとつで、脳内では神経伝達物質であるセロトニンの原料になります。精神を落ち着かせ、不眠などを解消する効果があります。
アスパラギン酸には、エネルギーをつくり出す働きがあり、疲労を回復させる効果が期待できます。また、利尿作用によって、アンモニア(毒素)を体外に排出する働きもあります。
グリシンには、睡眠の質を高める効果があります。また、美肌効果も期待できます。 アルギニンには、成長ホルモンの合成を促進したり、筋肉組織を増強したり、免疫力を高めたりする働きがあります。
ピーナッツの脂質の効能
脂質は、三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物(糖質))のひとつです。ピーナッツに含まれている脂質は、ほとんどが不飽和脂肪酸という良質の脂質です。ピーナッツには、オレイン酸とリノール酸という不飽和脂肪酸が含まれています。
この不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロール値を低下させて、血管の健康を維持する働きがあります。そのため、動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果があります。ちなみに、リノール酸は、人の体内ではつくり出せないため、食事から摂取する必要があります。
ピーナッツの炭水化物の効能
炭水化物は、三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物(糖質))のひとつです。炭水化物は、消化・吸収されると、エネルギー源となる糖質と人の消化酵素では消化できない食物繊維に分けられます。
脳などの一部の組織は、糖質を分解してつくられるブドウ糖をエネルギー源としています。そのため、糖質が不足すると、注意散漫になったり、疲れやすくなったりします。
また、ピーナッツには、便秘を解消する効果がある不溶性食物繊維が多く含まれています。そのため、便秘の解消とともに、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が整うと、免疫力も高まり、病気を予防する効果も期待できます。
ピーナッツのビタミンB1の効能
ビタミンB1には、体内の糖質をエネルギーに変える働きがあります。エネルギー代謝が良くなると、疲労の原因となる乳酸などの排出が促進されます。つまり、疲労を回復する効果が期待されます。
ピーナッツのナイアシンの効能
ナイアシン(ビタミンB3)は肝臓の働きを活性化させます。そのため、お酒を飲んだときに発生する有害物質(アセトアルデヒド)の分解を助けます。すなわち、二日酔いを予防する効果があります。
ピーナッツのビタミンEの効能
ビタミンEには強い抗酸化作用があります。すなわち、活性酸素を抑えて、不飽和脂肪酸が酸化するのを防いだり、悪玉コレステロールや血管などの細胞が酸化するのを防止したりする働きあります。
そのため、ビタミンEには、シミやしわが増えるのを防止したり、血管を丈夫にして血行を促進したり、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防したりする効果があります。そして、老化を防止するので、アンチエイジング効果も期待できます。
ピーナッツのカリウムの効能
カリウムは、人にとって欠かせないミネラルのひとつで、細胞内の浸透圧を調整したり、余分なナトリウムを尿として排出するのを助けたりする働きがあります。
ナトリウムは塩分の主成分です。塩分を摂り過ぎると、高血圧などの生活習慣病のリスクが高まりますが、カリウムは、このような病気を防止するためにも、必要なミネラルです。
カリウムが不足すると、浸透圧の調整やナトリウムの排出に悪影響があるほか、神経細胞の情報伝達や筋肉の収縮に支障が生じたり、睡眠不足、倦怠感、むくみなどの症状が生じたりすると言われています。
ピーナッツのマグネシウムの効能
マグネシウムは、300種類以上の酵素を活性化する働きに関与しています。例えば、筋肉を収縮したり、神経細胞が情報を伝達したり、体温や血圧を調整したりする働きに関与しています。
マグネシウムが不足すると、骨をつくるうえで悪影響があるだけでなく、不整脈、心疾患、高血圧や筋肉のけいれんを起こしたり、神経過敏などが生じたりすることがあります。
ピーナッツの亜鉛の効能
亜鉛は、人の身体に欠かすことのできないミネラルですが、体内ではつくり出せないので、食事から摂取する必要があります。亜鉛は、新陳代謝を活性化する働きに関与しています。そのため、成長期の子供には必要なミネラルです。そして、美肌や髪の健康などにも効果があります。
亜鉛は、体内のビタミンAの代謝を促進します。そして、ビタミンAには活性酸素を抑える抗酸化作用があります。そのため、老化の防止や生活習慣病の予防にも効果が期待できます。さらに、白血球には亜鉛が含まれているので、亜鉛を十分に摂取することで、風邪などの感染症を予防する効果もあります。
また、神経伝達物質や精子をつくるうえで必要なミネラルです。そのため、脳の機能を高めて、うつ状態を緩和したり、生殖機能を改善したりすることが期待できます。
ピーナッツの鉄の効能
鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンの構成成分です。ヘモグロビンは、酸素を全身に運び、二酸化炭素を運び出す役割を果たしています。そのため、鉄が不足すると、酸素の供給が不十分になり、様々な症状が起ります・
鉄を十分に摂取することで、運動能力や学習能力が高まることが期待できます。一方、鉄が不足すると、鉄欠乏性貧血により全身の倦怠感、めまい、耳鳴り、動悸や息切れなどの症状を引き起こします。
ピーナッツの薄皮に含まれる栄養素と効能
ピーナッツの薄皮にはポリフェノールが含まれています。そのため、細胞を傷つける活性酸素を抑える抗酸化作用があります。また、ポリフェノールの一種であるレスベラトロールが含まれています。レスベラトロールには、老化を防止する遺伝子であるサーチュインを活性化して、肌を若々しく保つ効果が期待できます。また、癌を予防する効果も期待されています。
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