バナナの栄養素
バナナは、年間を通して店頭で見かけることができる果物です。高級なバナナもありますが、一般的には、値段は手ごろで安定しています。そのため、比較的買いやすい果物と言えます。
バナナは、手で皮をむくだけで、
いつでも気軽に食べられるから、
とても便利な食べ物だよね！
バナナには、糖質、食物繊維、ビタミン類、カリウム、ポリフェノール、マグネシウム、アミノ酸（トリプトファン）などの健康に効果のある栄養素が豊富に含まれています。次に、そのバナナの主な栄養素と効能について解説します。
バナナの糖質の効能
バナナには、ブドウ糖、果糖、ショ糖など糖質が含まれています。糖質は身体のエネルギー源になります。それぞれの糖質は、消化吸収されるまでの時間が異なるため、バナナは、即効力と持続力のあるエネルギー源になると言えます。
ブドウ糖は脳のエネルギー源になります。そのため、バナナは、勉強など集中力を高める必要があるときにも効果が期待できます。糖質が不足すると、集中力が下がるだけでなく、疲労を感じたり、さらには、免疫力が低下したりします。
バナナには、食物繊維が含まれているので、糖質が緩やかに吸収されます。そのため、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。他方、糖質を余分に摂取すると、エネルギーとして消費されず、余った糖質は、中性脂肪として体内に蓄積されます。これが肥満などの原因になります。
有名なアスリートが、試合の合間などにバナナを食べているのを見かけるけど、
バナナは、運動に必要なエネルギーを効果的に補給できる食べ物だよ！
バナナの食物繊維の効能
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。水溶性食物繊維は、食後の血糖値の急上昇を抑制したり、コレステロールが体内に吸収されるのを抑えたりします。不溶性食物繊維は、咀嚼回数を増やし、満腹感を与えたり、腸内の内容物を吸着して便のカサを増やし、排泄を促したりします。
また、食物繊維には、腸内の有害物質やコレステロールを吸着して、体外に排出する働きがあります。そのため、腸内環境が改善され、免疫力を高めることにもつながります。
バナナのビタミンの効能
バナナには、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン及び葉酸が含まれています。
ビタミンB1は糖質の代謝を助けるビタミンです。糖質は、体内で速やかに代謝されて、細胞のエネルギーとして使われます。また、ビタミンB1は、中枢神経や抹消神経の機能を正常に保つ働きがあります。ビタミンB1は、調理によって失われやすい栄養素です。バナナは生で食べられるため、ビタミンB1を失う心配はありません。
ビタミンB2は脂質の代謝を助けるビタミンです。脂質は、体内で速やかに代謝されて、細胞膜やホルモンの材料又はエネルギーとして使われます。また、ビタミンB2は、髪、皮膚、爪の健康を維持する働きがあります。ビタミンB2が不足すると、口内炎になりやすくなると言われています。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝を助けるビタミンです。たんぱく質は、体内で速やかに代謝されて、身体を構成する細胞などに使われます。また、ビタミンB6は、髪や皮膚、歯などの健康を維持する働きがあります。
そして、神経の機能を正常に保つ働きもあります。ビタミンB6が不足すると、口内炎になりやすくなったり、けいれんや手足のしびれなどの神経の支障が生じやすくなったりします。さらに、免疫力の低下にもつながります。
葉酸は、赤血球がつくられるのを助けるビタミンです。すなわち、貧血を予防するのに効果があります。 また、葉酸は、細胞の分裂やDNAの合成を促進します。そのため、胎児の発育や遺伝情報の伝達のために必要な栄養素です。葉酸は、水に溶けやすく、加熱にも弱いビタミンですが、バナナは、水洗いせずに生のまま食べられるので、葉酸を失う心配はありません。
ナイアシンは、糖質、脂質、タンパク質のエネルギー代謝を助けるビタミンです。また、脳神経の働きを活性化したり、皮膚を健康に保ったり、血液の循環を良くしたりする働きもあります。
バナナのカリウムの効能
バナナにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムは、身体に必要なミネラルです。すなわち、カリウムは、浸透圧を調節して、体内の塩分濃度やpHなどを一定に保つ働きがあります。
カリウムは、体内のナトリウム(塩分)を体外に排出する働きもあります。そのため、高血圧やむくみを予防・改善したり、筋肉のけいれんを防いだりする効果が期待できます。
カリウムが不足すると、脱力感、食欲不振、精神障害や不整脈などの症状が現れ、免疫力も低下します。カリウムは、調理によって失われやすい栄養素です。バナナは、生で食べられるため、カリウムを失う心配はありません。
バナナのポリフェノールの効能
バナナにはポリフェノールが含まれています。熟したバナナほどポリフェノールの含有量が高くなります。ポリフェノールは、強い抗酸化作用があり、老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を取り除く働きがあります。
熟したバナナは甘くて美味しいだけでなく、
健康に良いポリフェノールの量も多くなるのはうれしいね！
バナナのマグネシウムの効能
バナナは、マグネシウムの含有量が多い果物です。マグネシウムは、骨の健康のために必要なミネラルです。また、マグネシウムは、300種類以上の酵素の働きを助けて、筋肉の収縮や神経情報の伝達、体温や血圧の調整に関与しています。マグネシウムが不足すると、骨の健康に悪影響があるだけでなく、筋肉のけいれん、不整脈、高血圧などを引き起こします。
バナナのアミノ酸(トリプトファン)の効能
バナナにはトリプトファンが多く含まれています。トリプトファンは、必須アミノ酸の1つで、セロトニンの原料になります。セロトニンは、精神を落ち着かせたり、睡眠を促したりする脳内の神経伝達物質の一種です。
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