キウイフルーツ
キウイは、甘酸っぱくて、さわやかな味のする、美味しい果物です。店頭では、グリーンキウイとゴールドキウイをよく見かけます。ゴールドキウイには、グリーンキウイのほぼ２倍のビタミンCが含まれています。
ゴールドキウイ1個には、
レモン８個分のビタミンCが含まれているよ。
すっぱいレモンを８個も食べられないから、
キウイは、ビタミンCを摂るには最高だね！
日本では、多くのキウイがニュージーランドなどから輸入されています。5月～12月頃は輸入品が販売されているそうです。日本国内で栽培されたキウイが販売されているのは、逆に12月～5月頃になるそうです。したがって、私たちは、ほぼ年間を通して、キウイを食べられることになります。
キウイは、ビタミンCが豊富に含まれていることで有名です。そのため、キウイを1個食べれば、1日分のビタミンCを摂取できると言われています。キウイには、ビタミンC以外にも豊かな栄養素が含まれています。次に、キウイの主な栄養素とその健康への効果について解説します。
キウイの食物繊維の効能
キウイには食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。そして、キウイには両方の食物繊維が含まれています。特に、グリーンキウイには両方が理想的な割合で含まれています。
水溶性食物繊維には、血糖値の上昇を緩やかにしたり、血液中のコレステロール値の上昇を抑制したりする働きがあります。特に、キウイには、水溶性食物繊維の一種であるペクチンが非常に多く含まれています。ペクチンには、便秘のとき、便をやわらかくして、排便を促す働きがあります。
また、ペクチンは善玉菌のエサにもなります。そのため、ペクチンには、腸内の善玉菌を増やす働きがあるとともに、整腸作用もあります。そして、ペクチンには、血液中のLDL(悪玉)コレステロール値を低下させる働きもあります。そのため、動脈硬化や高血圧を予防する効果が期待できます。
不溶性食物繊維には、水分を吸収して便のカサを増やし、排便を促したり、大腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にして、便秘を和らげたり、腸内の有害物質を吸着して便と一緒に排出したりする働きがあります。すなわち、腸内環境を整える効果が期待できます。
キウイのビタミンCの効能
キウイには、特にビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは人の体内ではつくることができない栄養素です。グリーンキウイには、ほかの果物と比べても多くのビタミンCが含まれています。そして、ゴールドキウイには、グリーンキウイのほぼ２倍のビタミンCが含まれています。
ビタミンC には、免疫機能のある白血球の働きを強める働きがあります。そのため、免疫力を高めて、風邪などの感染症を予防したり、風邪などの症状を改善したりする効果が期待できます。
ビタミンCは、副腎髄質ホルモンの働きを促進します。すなわち、人は、ストレスがかかると、副腎髄質ホルモンを分泌します。それによって、脈拍を速めたり、血圧や血糖値を上昇させたりして、ストレスに対する抵抗力を高め、ストレスを緩和することができます。そして、このときビタミンCを大量に必要とします。
ビタミンCはコラーゲンの合成に必要な成分です。コラーゲンは健康な皮膚、骨、筋肉や血管などの組織や細胞をつくるうえで、欠かせないタンパク質の一種です。また、ビタミンCには抗酸化作用があります。そのため、活性酸素を減らして、老化を防止したりする効果も期待できます。
ビタミンCには美肌の効果があります。すなわち、メラニン色素は、紫外線などの刺激から肌を守るために皮膚の内側で発生します。しかし、メラニン色素が沈着すると、シミやそばかすの原因になります。ビタミンCには、メラニン色素が沈着するのを防ぐ働きがあります。そのため、ビタミンCには、シミやそばかすが発生するのを防いだり、日焼けした肌を元に戻したりする効果が期待できます。
キウイのビタミンEの効能
ビタミンEは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンのひとつで、強い抗酸化作用があります。すなわち、ビタミンEは、体内の活性酸素を減らす効果が大いに期待できます。活性酸素は、酸素から発生する物質で、身体の免疫機能を維持するうえで必要です。
しかし、増え過ぎると、組織や細胞にダメージを与えて、老化や生活習慣病などの様々な障害を引き起こします。すなわち、ビタミンEは、動脈硬化や血栓、高血圧を予防したり、LDL(悪玉)コレステロール値を低下させたりする効果が期待できます。
ビタミンEには、血管を広げて血行を促進する働きがあります。そのため、肩こりや冷え症などを改善したり、新陳代謝を活発にして、美肌を保ったりする効果が期待できます。そして、ビタミンEの抗酸化作用は、ビタミンCとの相乗効果を発揮します。
ビタミンEは、老化によってかかりやすくなる
病気を予防することから、
「若返りのビタミン」とも呼ばれるよ！
キウイのカリウムの効能
キウイにはカリウムが多く含まれています。カリウムは身体に必要なミネラルのひとつです。カリウムには、ナトリウム(塩分)を身体の外に排出する働きがあります。そのため、塩分を摂りすぎた場合には、カリウムによって体内の塩分を調節することができます。
すなわち、カリウムには、利尿作用があるため、腎臓ではナトリウムの吸収を抑えて、ナトリウムと水分を尿として排出する働きがあります。 そのため、高血圧を予防したり、むくみを解消したりする効果が期待できます。
キウイのポリフェノールの効能
キウイは、抗酸化作用を発揮するポリフェノールが多く含まれている果物です。そして、ポリフェノールには、老化の原因となる活性酸素の働きを抑制する効果があります。
キウイには、抗酸化作用を持つビタミンCとビタミンEも含まれています。3つの栄養素によるトリプル効果で、余分な活性酸素の発生を効果的に抑制して、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病を予防したり、老化を防止して、肌などの若々しさを保ったりする効果が期待できます。
キウイの葉酸の効能
葉酸は、ビタミンB群の一種で、代謝に関与しています。葉酸は、身体の中で、DNA、RNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進する働きがあります。すなわち、葉酸は、細胞の生産や再生を助けて、身体の発育に役立つため、特に胎児にとっては重要な栄養成分です。女性は、妊娠前後にかけて摂取することがすすめられます。
また、葉酸は、「造血のビタミン」とも呼ばれ、ビタミンB12とともに赤血球をつくるうえで必要な成分です。葉酸が欠乏すると、赤血球をつくる細胞の分裂が正常に行われなくなり、大きくて未成熟な赤血球(巨赤芽球)がつくられます。 これが血液中に存在するため、正常な赤血球が不足して貧血になります。
キウイの鉄分の効能
キウイは鉄分を摂取できる果物です。そして、葉酸と鉄分は赤血球をつくるうえで必要な成分です。キウイは両方の成分が含まれているので、同時に摂取することができます。すなわち、貧血を予防・改善するうえで大変効果的な食べ物です。
キウイのカルシウムの効能
カルシウムは、健康な歯や骨をつくるためには欠かせない成分です。不足すると、骨粗鬆症の原因にもなります。また、カルシウムは、心筋の収縮作用を増したり、筋肉の興奮性を抑制したりする働きがあるほか、血液の凝固を促進する働きにも関与しています。
キウイのマグネシウムの効能
マグネシウムには、補酵素として300種類以上の酵素を活性化する働きがあります。すなわち、健康を維持するためには大事なミネラルです。マグネシウムは、骨や歯をつくるうえで必要なカルシウムと密接な関係にあります。そのため、マグネシウムが不足すると、骨や歯をつくるうえで支障があります。
その点では、キウイにはカルシウムも含まれているので、同時に両方の成分を摂取することができます。また、マグネシウムは、筋肉を緩めたり、神経情報を伝達したり、体温や血圧を調整したりするなど、身体を正常に機能させるうえで欠かせないミネラルです。
キウイのアクチニジンの効能
キウイには、アクチニジンというタンパク質を分解する酵素が多く含まれています。アクチニジンは、肉や魚などのタンパク質の分解を助けて、消化を促進するので、胃もたれや消化不良を防ぐ効果が期待できます。ただし、加熱すると酵素の働きが失われます。
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