【人の脳】についてわかりやすく解説(パートⅡ)!

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人の脳についてパートⅠとパートⅡに分けて解説します。パートⅠでは「脳とは」、「ニューロンの働き」、「グリア細胞の働き」について解説します。パートⅡでは「大脳の構造と役割」、「小脳の構造と役割」、「間脳の構造と役割」、「脳幹の構造と役割」について解説します。

大脳の構造と役割

脳は大脳、小脳、間脳、脳幹に大別されます。大脳の表面(大脳皮質)はシワがあってデコボコしています。膨らんでいるところを脳回、窪んでいるところを脳溝と呼んでいます。大脳皮質にはニューロンが密集しています。大脳皮質の下部は大脳白質と呼ばれています。そこにはニューロンの軸索が無数に存在しています。大脳の左右(左脳と右脳)は、脳梁(のうりょう)という神経線維の束でつながれています。脳梁は、左脳と右脳の間の情報伝達を行うとともに、それぞれの情報を統合する役割があります。左脳は言語、計算、論理などを司ります。右脳は音楽、空間認知、発想・直感などを司ります。

脳を保護している頭蓋骨は、15種類23個の骨が組み合わさってつくられているんだ!脳は、この頭蓋骨の中で髄膜(外側から硬膜(Dura mater)、くも膜(Arachnoid)、軟膜(Pia mater)という3層の膜)に包まれているんだよ!そして、脳脊髄液(Cerebrospinal fluid)が、くも膜下腔(くも膜と軟膜との間の空洞)と脳室(側脳室、第3脳室、第4脳室)という空洞を満たしているんだ!

さらに、脳脊髄液は背骨とその中にある脊髄との間にある空間も満たしているよ!つまり、脳と脊髄は一つの塊としてこの髄液の中で浮いているんだ!髄液は、脳室でつくられてから、循環してくも膜下腔で吸収されるので、定期的に入れ替わっているんだよ!これによって、脳への外からの衝撃は緩和されるんだ!また、髄液には脳の変形を防ぐ役割もあるんだよ!

また、左脳は右半身の運動機能、右脳は左半身の運動機能をそれぞれコントロールしています。そして、左脳と右脳は、それぞれ前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉という部分に分けられます。大脳の深部には大脳基底核、海馬、扁桃体などの部位があります。前頭葉は高次脳機能を司るところで、この部位の発達が地球上の生物における人間の優位性をもたらしました。前頭葉の最前部には前頭前野、中間には高次運動野、最後部には一次運動野という領域があります。前頭前野(額のところ)は、抽象的な思考、計画性、判断力、感情の抑制、社会的な行動などを司っています。すなわち、人間特有の能力を発揮することを可能にしています。

したがって、人の前頭前野は他の動物よりも著しく大きくなっています。高次運動野は複雑な動作を計画・実行する役割を担っています。そして、それは主に運動前野、補足運動野、帯状皮質運動野という領域に区分されます。運動前野は、視覚や感覚に基づき適切な行動をとることを司ります。補足運動野は、自発的な行動の開始や動作の順序をコントロールすることを司ります。帯状皮質運動野は、感情などを動機として行動を起こすことを司ります。一次運動野は、身体各部位の運動機能を直接コントロールする役割を担っています。頭頂葉は、触覚などの体性感覚や視覚などの感覚情報を統合的に処理して、物体や空間を認識する役割を果たしています。

たとえば、身体の位置やバランスを把握したり、衣服を正しく着たり脱いだりすることを可能にします。側頭葉は左側と右側で異なる役割を担っています。左側の側頭葉には主に言語を理解・記憶する役割があります。右側の側頭葉には主に聴覚を認知する役割があります。そのため、音楽を理解するのは右側の側頭葉です。そして、側頭葉の内側には長期の記憶を担当する海馬と感情や記憶を担当する扁桃体があります。大脳の後側に位置する後頭葉は、視覚を認知する役割があります。すなわち、目(網膜)に入った情報は視神経と視床にある外側膝状体(がいそくしつじょうたい)を通って後頭葉の一次視覚野という領域に送られます。

Hippocampus(海馬)、Amygdala(扁桃体)、Basal ganglia(大脳基底核)、Thalamus(視床)

そこで、色や形などの情報に分けられて、高次の視覚連合野という領域に送られます。視覚連合野では、側頭葉や頭頂葉ともそれらの情報のやり取りを行います。そして、それらの情報を過去の記憶と照合したり、言語と結び付けたりして、統合的な処理を行います。つまり、そこでは見たものを意味のある情報として認識します。また、大脳の深部には大脳基底核があります。大脳基底核は、大脳皮質と視床を結びつけている神経核(ニューロンの集まり)の集まりで、運動がスムーズになるように学習したり、感情を調節したりする役割を担っています。

小脳の構造と役割

小脳は、大脳(後頭葉)の下側、脳幹の後側にあります。つまり、後頭部のところです。小脳には大脳のように表面にシワがあります。小脳は、大脳のおよそ10分の1の大きさですが、ニューロンは非常に多く大脳の4倍以上存在しています。小脳はスムーズに運動を行うために必要な部位です。すなわち、小脳は、視覚や聴覚などから入る感覚情報や脳から筋肉に送られる運動指令情報を統合的に処理して、平衡感覚を保ったり、運動機能をコントロールしたりする役割があります。たとえば、小脳には、身体の姿勢やバランスを保ったり、力の加減や距離感を調節したり、手足や目などの動きのバランスをとったりする役割があります。また、ダンスや水泳などのやり方を習得する役割もあります。

間脳の構造と役割

間脳は大脳の深部にあります。すなわち、左脳と右脳の間で、大脳の中心部に位置しています。間脳は主に視床と視床下部から構成されています。視床は、全身の感覚器官から伝えられる嗅覚以外の感覚情報を大脳皮質(頭頂葉)に送る中継器官の役割を果たしています。さらに、視床は、大脳皮質と感覚情報の受け渡しを行いながら、情報を処理する役割を担っています。また、視床は運動機能の調節を補助する役割もあります。

視床下部は、自律神経(交感神経と副交感神経)機能や内分泌(ホルモン)を調節して、生命維持のための活動を支える役割を果たしています。自律神経機能では、心拍、血圧、体温、睡眠、性、摂食、飲水などの機能を調節しています。また、怒りや恐怖などの感情的な行動も調節しています。内分泌では、尿量の調整、乳汁の分泌、子宮の収縮などのためのホルモンの分泌を調節しています。このように、視床下部は、身体の様々な機能の働きにおいてバランスをとる役割を果たしています。

脳幹の構造と役割

脳幹は、大脳を支える柱のような形をしていて、大脳と脊髄をつないでいます。そして、脳幹は、大脳に近い上から下に向かって中脳、橋(きょう)、延髄に分けられます。中脳は、視覚や聴覚から入る刺激(情報)に反応して、身体を動かすことを指示する役割を果たしています。たとえば、強い光と大きな音に反射して、瞳孔が収縮したり、眼球が動いたり、振り向いたり、足がすくんだりするなどの身体動作を指令する役割を果たしています。橋では 三叉(さんさ)神経、外転神経、顔面神経、聴覚神経という神経核が分岐しています。

三叉神経とは、顔面において眼神経(ひたいと目のまわりなど)、上顎(じょうがく)神経(上あご、上あごの歯、ほほなど)、下顎(かがく)神経(下あご、下あごの歯など)の3本に分かれる神経のことで、第5脳神経と呼ばれています。外転神経は、第6脳神経と呼ばれている眼球を動かす運動神経で、眼球をこめかみに向かって外側に動かす役割を果たしています。顔面神経は、主に顔の表情を作る筋肉を動かす神経で、第7脳神経と呼ばれています。聴覚神経は耳で受け取る音の情報を脳へ伝える神経です。また、橋は、上部の大脳や中脳などと下部の延髄などの間で情報を中継している連絡通路の役割を果たしています。

眼球を動かす神経は、外転神経のほかに滑車神経(第4脳神経)と動眼神経(第3脳神経)の3つがあるんだよ!滑車神経は、眼球を内側に回転させて鼻に向かって下側に動かす役割があるんだ!そして、動眼神経には、主に眼球運動、瞼の開閉、瞳孔やピントの調節という3つの役割があるんだ!眼球運動とは眼球を上側、下側、内側に動かすことだよ!滑車神経による下側の動きと動眼神経による下側の動きが重なるけど、そこには違いがあるんだ!鼻の先を見るように下側を見るときは、滑車神経の役割だけど、真っすぐ正面を見ながら、下側を見るときは、動眼神経の役割なんだ! 

そして、橋は、顔面の動き、聴覚と平衡感覚、睡眠と覚醒をコントロールしたり、呼吸を調節したりする役割にも関係しています。延髄は脳幹の最下部で脊髄とつながっています。そして、そこには生命維持に必要不可欠な中枢が多く存在しています。延髄には、多くの神経核(ニューロンの集まり)と脊髄につながっている神経線維(軸索)の束があります。すなわち、延髄は、呼吸、血圧、循環、嚥下(えんげ、えんか:食べ物を飲み込んで、胃に運ぶまでの一連の動作)、嘔吐、咳、くしゃみなどの自律神経機能をコントロールする役割を担っています。また、延髄は、発汗、唾液や涙液の分泌などをコントロールする役割もあります。

【神経系を構成する細胞!】ニューロンとグリア細胞をわかりやすく解説!
神経系にはニューロンとグリア細胞が存在しています。ニューロンは、信号(情報)を受け取り、処理して、次のニューロンへ信号(情報)を送る働きをしています。グリア細胞は、ニューロンに栄養を運んだり、血液脳関門として機能したり、軸索を絶縁して信号を速く正確に送ったりする働きをしています。
【神経の役割とは?】神経系の種類と働きについてわかりやすく解説!
神経系は、身体が受けた情報を脳に送り、脳からの指令を身体の各部に伝える働きをしています。神経系には、中枢神経系と末梢神経系があります。中枢神経系とは、脳と脊髄から構成されている神経のことです。末梢神経系とは、中枢神経から分かれて、身体全体に張り巡らされている神経です。

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